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深夜の大学にて──

女性「深夜の大学とか初めて来た…」

男性「バレたら怒られるだろうな」

女性「けど、ちょっとワクワクしちゃうね!」

男性「だな!」

女性「けど、屋上にどうやって入るの?鍵閉まってるでしょ…」

男性「大丈夫。鍵借りてきた」

女性「え!凄い!どうやって借りてきたの?」

男性「それは秘密」

女性「えー!…けど、ありがとうね」

男性「一緒に流星群見たかったし、良いんだよ」

女性「うん!」

SE:扉が開く音

男性「よし、屋上だ」

女性「夜の屋上ってなんだか変な気分だね」

男性「やっぱ、空がよく見えるな」

女性「うん!」

男性「よっこらしょ。…屋上で寝っ転がって星を見るの憧れだったんだよなー」

女性「私も私も!よいしょっと…わぁ!夜空がいっぱい広がってる」

男性「(笑う)そうだな」

女性「流星群流れるかな?」

男性「どうだろ。もしかしたら、流れないかもな」

女性「えー」

男性「けど十分綺麗な夜空だし、お前と一緒だから…流れなくても来て良かったと思えるし…」

女性「(笑う)そうだね。けど、折角来たんだから流星群みたいなー」

男性「まぁな。けど、このまま寝てしまいそー」

女性「寝ちゃうの?」

男性「寝ない」

女性「寝そうじゃん」

男性「お前と居ると落ち着くから」

女性「もっとくっついて良い?」

男性「むしろ来いよ」

女性「行く」

男性「あ、今流れた」

女性「え!どこどこ?」

男性「すぐ消えた」

女性「えー!」

男性「また流れた」

女性「ほんとだ!あ、次々流れてきた」

男性「綺麗だな…」

女性「うん。すっごく…綺麗」

(流星群を見つめる二人)

男性「来て良かったな」

女性「…うん!」

男性「なぁ?」

女性「うん?」

男性「(キスをする)」

女性「急にどうしたの」

男性「俺のことも見て欲しくなった」

女性「いつも見てるじゃん」

男性「だめ?」

女性「ううん。いいよ。ちょっとドキドキしちゃうね」

男性「たまにはこういうのも良いよな」

女性「そうだね。…好き」

男性「俺も好き…」

妖精「…何してるんですか?」

(声がするが姿が見えない)

女性「え?!」

男性「誰かいるのか?!」

妖精「あ…えっと…こんばんわ」

(全身真っ黄色で顔が星形の子どもが現れる)

男性「?!」

女性「子ども…?」

妖精「あ、あの…もしかして、地球でいう夜の運動会というものをしてたんですか?」

男性「え!?あ、違う!」

女性「えーっと…僕は誰?どこから来たのかな?」

妖精「僕は星の妖精!宇宙から来ました!」

男性「星の妖精?宇宙?(笑う)面白いことを言うな。けど、ここは君のような子どもが入って良い所じゃない。どうやって入ってきたのか分からないけど、家に帰りな?親が心配してるだろ」

妖精「…ほ、本当だもん。…嘘付いてないもん」

男性「ふーん。にしても、すごい恰好してるな。頭とかすごいじゃん。良く出来た被り物…え」

女性「どうしたの?」

男性「星に顔がある」

女性「星に顔?」

妖精「あ、あの…」

男性「え、どうなってんだ、これ…え、被り物じゃない、え」

女性「…ほんとだ。すごい!ほんとに星の妖精なの?」

妖精「うん!星の妖精です!」

男性「いやいやいや!!おかしいだろ!妖精って!?」

妖精「信じるか信じないかは、あなた次第」

男性「信じるわけ」

女性「(被せて)妖精ってやっぱりいるんだね!」

男性「信じるのか!?」

女性「だって見て?星の妖精にしか見えないよ?」

男性「え…」

妖精「キラキラー」

男性「そ、そうだな…?」

女性「ほんと可愛いーっ」

妖精「えへへ…お姉さん大好きっ」

男性「ただのエロガキじゃんか…」

女性「僕は宇宙から来たのかな?」

妖精「はい!宇宙船から落ちて…」

男性「色々つっこみたい」

妖精「流星群の群れに巻き込まれて一緒に落ちちゃったんです」

女性「可哀想に…」

男性「ただの馬鹿だろ…」

妖精「ママとパパに会いたい…」

女性「よしよし、大丈夫。私達が何とかしてあげる!」

男性「はぁ?!」

妖精「本当!?ありがとうございます!」

女性「ね?可哀想だし良いでしょ?」

男性「宇宙だの宇宙船だの!宇宙人だろ!!」

妖精「宇宙人じゃないよ!星の妖精だよ!」

女性「けど、どうしたら良いのかな…?」

妖精「一緒にママとパパを呼んでくれますか?」

女性「うん!良いよ!」

男性「やるのか…」

妖精「えっと…僕がママとパパを呼ぶので、真似して一緒に呼んでください!」

女性「おっけい!」

男性「あぁ…」

妖精「(深呼吸)ママ…パパ…」

女性「妖精ちゃん」

妖精「よし!(奇声を発する)」

男性「はっ?」

女性「(真似して奇声を発する)」

男性「ほんとに真似するのかよ?!」

妖精「(奇声)」

女性「(真似して奇声を発する)」

妖精「まだ届かない…まだ足りない…」

女性「ほら!一緒にやる!」

男性「え…いや、俺は…」

女性「…そっか。分かった。良いよ。私だけでもする」

男性「だ、だって!色々とおかし過ぎるだろ!?」

女性「おかしいとか、おかしくないとか、関係ないの!困ってる人が居たら助けるのが普通でしょ!」

妖精「ママぁ…パパぁ…(泣き出す)」

女性「大丈夫。泣かないで…」

妖精「(鼻をすする)…うん。(奇声)」

女性「(真似して奇声を発する)」

男性「分かったよ!やるよ!!(真似して奇声を発する)」

女性「ありがとう。もう大好き」

男性「困ってる人が居たら助けるのが普通。だろ」

女性「うん!」

妖精「(奇声)」

女性「(真似して奇声を発する)」

男性「(真似して奇声を発する)」

妖精「ぁ!ママ!パパ!」

女性「気付いてもらえたの?」

妖精「うん!声が聞こえた…迎えに来てくれる!」

女性「やったー!良かったね」

妖精「うん!」

男性「…これで安心だな」

妖精「ありがとうございました」

男性「…おう」

女性「ママとパパ来るかな?」

妖精「うん!今向かってるって!」

男性「交信でもしてるのか…?」

女性「早く来ると良いねっ」

妖精「うん!」

男性「あ…なんか光がこっちに向かってきて…」

女性「あれ、UFOだよね?」

妖精「ママー!パパー!」

男性「やっぱり宇宙人?あ…出てきた。」

女性「わぁ…え…えっと初めまして…?」

男性「お、おい!なんか怒ってないか!?」

女性「え?」

妖精「(説得するように)パラパリ!パパララパ、パパラリリ!ルルラルルラ」アバウトでOK

女性「…びっくりした」

男性「俺達どうなるんだろ…」

妖精「ロリラ!ロロルル!ロリリルララ。(嬉しそうに)ラー!ルラー!」アバウトでOK

男性「宇宙船に帰ってく…助かった…」

女性「妖精ちゃん!」

妖精「ごめんなさい!ママとパパったら、僕が誘拐されたと勘違いしてたみたいで…」

男性「やっぱり怒ってたんだな」

妖精「けど、誤解、解いたので!」

女性「良かった」

妖精「僕、お家に帰りますね。本当にありがとうございました」

女性「うん。もう落ちて来ないんだよ?」

妖精「うん!」

男性「まぁ…またな。もう会うことはないと思うけど」

妖精「お兄さん耳貸してください」

男性「なんだ?」

妖精「お姉さん、とっても綺麗だよね。続き楽しんで(小声)」

男性「こ、この…!エロ宇宙人!!」

妖精「お姉さん!お兄さん!さようなら!」

女性「ばいばーい!」

男性「……行ったな」

女性「うん。けど、楽しかったね!」

男性「疲れた。…なぁー」

女性「(被せて)帰ろっか」

男性「え、あ…そうだな。帰ろうか」

女性「うん。…家に行っても良い?」

男性「お、おう!!」

 


(翌朝)

SE:目覚まし

男性「(あくび)うぅ…ほら、起きろー」

女性「ん…んー…(寝息)」

男性「(あくび)カーテン開けるぞー」

SE:カーテン

男性「…ん?」

妖精「…おはようございます」

男性「ん?!」

妖精「夜の運動会の続きどうでした?」

男性「な!?なんでいるんだよー!!」

妖精「宇宙船から落ちちゃいました!また、よろしくお願いします!」

男性「よろしくお願いします!…じゃねぇだろーーー!!!!!」


─END─

 

役決め表

・男性  :
・女性  :
・星の妖精:

あらすじ:流星群を見るために深夜の大学に忍び込んだ男女のカップルは星の妖精と

・男性   ♂ 【21】彼女を流星群を見に行こうと誘った側。彼女にべた惚れ。星が好き
・女性   ♀ 【22】彼氏に流星群を見に行こうと誘われた側。夢見がちな残念な人。
・星の妖精 不問【不明】妖精って言ってるが、宇宙人。流星群と共に落っこちてきたらしい。ショタで全身真っ黄色。顔が星形。              

登場人物

​作者:銀狼

​星の妖精は宇宙から

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